違法ミンクファームの閉鎖を求める※2016年閉鎖済
新潟県長岡市に、違法なミンクファームが有ります。そこには2000頭~2500頭のアメリカミンクが悲惨な状態で飼育されています。
法律を犯し生態系を破壊し続ける毛皮業者
外来生物法に違反するとどうなるの?
日本の貴重な自然が、毛皮業者が逃した外来生物により、壊されていっています。
この違法なミンクファームがある新潟県には、おこじょやイタチなどがいますが、アメリカミンクに取って代わられてしまいます。
さらに、アメリカミンク自身も、人間によって殺されてしまいます。(税金で捕獲・殺処分が行われます。すでに北海道や福島県などでは税金をかけて殺処分が行われています。)
生態系、自然は、国民全員の貴重な宝物です。一業者の利益のために、現在それが壊されていっています。
みんなに関係がある、取り返しの付かない罪なのです。
外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)ってどんな法律?
外来生物法には、特定外来生物という最も生態系の破壊が危惧される動物が指定されています。アメリカミンク、タイワンザル、ブラックバスなどが指定されていますが、これらの動物は厳しい規制がかかっています。
- 飼育していけない
- 移動してはいけない
- 生業や展示、学術目的と認められる場合は、環境省の基準に沿った施設を用意し、許可を得無くてはならない
- 生業では新たに飼育を開始することは出来ない
飼育許可を得るための基準ってどのようなものなの?
全ての飼育する動物に個体識別(マイクロチップ)を埋め込まなくてはなりません
なお、私達はこの業者から逃げ出したアメリカミンクが、飛び跳ねたり、網を1m以上よじ登ったりするのを目撃していますので、施錠に動物が触れられないようにするためには工夫が必要です。
違反してても飼育が続けられるの?
社会常識的にも、法律の主旨に照らし合わせても、あってはならないことです。
しかし、現在、違法状態のまま、8年近く飼育が続けられています。(業者が外来生物法を認知してからは1年8ヶ月(2014年8月現在)違法のまま飼育を継続)
ぜひ環境省にお確かめ下さい。
壊された生態系はどうなるの?
残念ながら、一度破壊された生態系が元に戻ることはありません。防除(殺処分)で取り切ることは、閉鎖空間でない限り、不可能でしょう。
私達人間は、自然を支配することは出来ません。解決方法を見出すことができていないのです。
この業者の問題点を知ろう
どんな施設なの?
- 2,500頭ほどいる大規模なミンク農場です。(600頭ほどを繁殖用とし、毎年1500~2000頭ほどを殺し、毛皮として販売していると思われます)
- 現状の飼育施設環境では、外来生物法に関する申請をしても、
承認される施設ではありません( 環境省が視察及び指導を行っている最中)。
- ミンクや施設の管理が劣悪で、ミンクは水すら飲めていない。詳細はこちら
問題点
- 外来生物法に関わる許可を受けずに飼育を8年以上続けている。
- 告発後1年7ヶ月、違法状態のままミンクを飼育している。
- 外来生物法を知った後、警察の捜査中であった2013年春に、繁殖を行い、その年の冬には毛皮のために殺している。
- 検察に送検中の2014年春に繁殖を行い、
現在は約2000頭以上飼育している(推定)。 - 2014年7月24日に1頭の白いミンクが脱走している(
動画あり)。 - 多くの飼育ケージが老朽化しており、
穴のあいた箇所など即席で補修し使用している。 - 施設周辺は田んぼや川が流れているため、ミンクが逃げた際、
生息するには適している。 - 既に北海道、福島県、長野県では、
アメリカミンクが野生化し問題となっている。
現在までの経緯
2004年 | 外来生物法が制定。それに伴う議論や報道が多くなされていた |
2005年 | 外来生物法が施行 |
2006年 | アメリカミンクが特定外来生物に指定される |
2006年~現在 | 当該ミンクファームは許可を得ずにアメリカミンクを飼育繁殖しつづける |
2011年11月30日 | ミンクファーム従業員は自身のfacebookで、下記の内容を投稿(現在は削除されています) 「ドイツで逃げたミンクを捕獲する兵士。 私も脱走ミンクはこんな感じで捕まえます(笑) 妙な親近感☆」 (※注記※家の敷地内などではなく、無人であることが多いようですので、捕獲は不可能と思われます) |
2012年9月~ | 新潟県より動物の愛護及び管理に関する法律に基づく指導 |
2012年10月 | アニマルライツセンターより環境省に違法状態を通報 |
2012年10~12月 | 環境省より連絡を受け、外来生物法について知る |
2013年1月末 | 当該ミンクファームをアニマルライツセンターが告発 |
2013年春 | 飼育を続けていた大塚ミンクファームが再びアメリカミンクを繁殖させ、頭数を増やす |
2013年5月 | 警察が違法状態を確認し、選択した10頭がアメリカミンクであることがわかる |
2013年7月 | 逃亡防止策などをおこなっておらず、2012年時点からの改善が行われていないことをアニマルライツセンターが確認 |
2013年末 | 約1500頭を殺処分し毛皮として売ったと思われる※繁殖用の600頭が残る |
2014年2月 | 当該ミンクファーム書類送検 |
2014年3月 | 逃亡防止策を行っていないことをアニマルライツセンターが確認 |
2014年7月24日 | 当該ミンクファームから白いミンクが1頭逃げ出しているところを確認 環境省に通報 |
2014年末 | 犯罪状態のまま飼育を続けているようです ※ARCからの問い合わせに対しては一切回答をしないとのことです |
2015年 | 2006年からの9年の無許可飼育の咎めを受けることなく、環境省は、補修を終えた1棟に対し(※もともとは3棟あった)飼育許可を出し、飼育を継続 |
アメリカミンクが当該施設から逃走している現場に遭遇しました。
ミンクはどんなふうに扱われているの?
ミンクは、金網のおりに閉じ込められています。
水受けは、藻がこびりつき、中には泥が溜まっています。私達が2012年に見た時は、水受けに水は入っていませんでした。
ホースは切れています。水受けの水は、満杯の時は内側からも飲むことが出来ますが、完全に満たされていなければ、内側からは届きません。
ホースで常に満杯にしておくように設計されていたのかもしれませんが、今では機能していません。(ホースの古さと切れた箇所を見るとそうとう昔からと機能していないと思われます)
ほこりや糞尿がこびりつき、ケージから垂れ下がっています。
ケージは錆びていて、今にも壊れそうです。実際に壊れて、ビニールを利用して補修している箇所もありました。また、底が抜けてしまった跡もあり、そのまま放置されていました。
2012年9月に見た時、ミンクは暑さに喘ぎ、右の写真のように、目を開けることもできず、荒い息をしていました。ケージの奥には倒れたまま全く動かないミンクも見受けられました。(ケージの奥なのではっきりとはわかりませんでしたが、私達の目には、息もしていないように見えました)
畜産施設などでは、屋外であっても扇風機が回っていたり、ミスト(殺菌のためも含む)がでて暑さを凌ぐ工夫がされていますが、この施設には暑さをしのげる工夫はありません。
ミンクは、ただ、倒れこみ、息を荒くし、私達に水を乞うているように水受けを舐めました。
ミンクの足元は、金網で出来ており、足が痛々しく見えました。
これは常同行動とよばれる、ストレスの高い状態で、精神的に異常をきたしていしまったことを示しています。
本来単独で行動するミンクですが、一つの小さなケージにはそれぞれ4頭ほどが入れられていました。奥に木で出来た巣箱があるようですが、この4頭全員が入れる大きさではないように見えました。
違法施設で作られた毛皮を買う業者の罪
違法施設で作られた毛皮を買う業者がいる
この違法施設のミンクファームで違法に飼育されたミンクの毛皮を、購入し続けている毛皮業者がいます。
違法に作られたことを知った上で購入することは、倫理的に許されるのでしょうか?
さらに、販売先があるからこそ、このミンクファームは違法であってもお金を儲けたいと違法行為を継続しているのです。
購入する人の責任も重いものです。
毛皮業界に生態系を守る責任はないの?
事実、日本で税金を使って殺処分され続けているアメリカミンクは、かつての毛皮業者から逃げ出したミンクが野生化したものです。
そしてさらに、現在でもこのミンクファームからアメリカミンクが逃げ出しているのです。
この業者と電話で話をした際には、「毛皮協会に相談している」ということを強調していました。
なお、アメリカミンクが特定外生物になった検討会でも、毛皮協会が意見をのべており、この外来生物法の主旨も重要性も知っていたはずです。このミンクファームは毛皮協会に相談をしていると述べていますが、毛皮協会は2006年に法律が施行された際に、この業者になんの通知もしていなかったということに成ります。
生業を営むにあたり、法令の順守は当然のことです。
さらには、国民の貴重な財産である自然を守っていくことも、当然のことではないでしょうか?
署名にご協力下さい ※終了しました
環境省は、違法なミンクファームに対し、使用中止の命令を出すことが可能であるにもかかわらず、1年半以上、放置し、実際にアメリカミンクを逸走させてしまいました。
逸走し野生化すれば、アメリカミンクは今後半永久的に殺処分され続けるのです。